「スローライフで自然なエコへ」:山本和仁さん
~第10期推進員 府内各地で活躍中!~
「スローライフで自然なエコへ」:山本和仁さん
山本和仁さんは、省エネ普及ネット・京都の事務局長、きょうたなべ環境市民パートナーシップ「もったいないチーム」のリーダーとして活躍されておられます。会社勤めの頃から環境に興味を持たれて仲間と環境家計簿をつけはじめて20年以上になるそうです。
自宅にお伺いして山本さんからお話をお聞きしました。
環境に興味を持たれたきっかけは何でしょうか?
60歳の定年を過ぎたら何をしようかなと考えていた時に、当時勤めていた設計事務所で京エコロジーセンター(以後エコセン)の設計をしていて、その時に関わっていた同僚から、エコロジーの話を聞いたり、建築界にもエコな雑誌が出てきたりしていて環境に興味を持ちました。
当時はエコ・マテリアル(高品質で、環境負荷の少ない、人に優しい建築材料)を設計に使用したり、室内のシックハウス症候群対応など健康面にも関心がありました。
そして退職1年前にエコセンの環境ボランティアの募集を知り「エコメイト」になりました。
その時に建築のエコとは異なる市民活動を知って大変勉強になり、仲間と子ども向けのゲームを作ったり、エコセン内の新たな展示方法を提案したりしました。
その後「環境家計簿サークル」に入って皆と月1回集まり、家庭で使用する電気・ガス・水道などの使用量、二酸化炭素排出量をチェックして、省エネの工夫やアイデアについて情報交換や学習を行い、どうしたらCO2排出量が減るのか話し合いました。
その結果、毎年5%ぐらいCO2排出量が減っていきました。省エネに取り組んだ結果が数字に表われるのは誰だって嬉しいです。
温暖化防止やCO2削減という長期的な目的を考えた場合、何よりも大事なのは継続すること。
スポーツのスコアのように数字を比較することが、良い意味での刺激や励みになるとすれば、それは省エネ生活を楽しみながら続ける大きなモチベーションになり得るでしょう。
記録した環境家計簿をお互いに公表しあいながら、メンバーや友人などと、一種のゲーム感覚で数値を比べてみるのも、省エネを楽しみながら続ける効果的な方法と思います。
2019年度のメンバー10人のCO2排出量平均は1095kg-CO2で、環境省データ(家庭部門のco2排出実態統計調査2020:近畿地方の世帯あたりの年間CO2排出量)と比べると53%少ないです。
なぜそんなに活動を長期間やり続けることができるのですか?
その後、環境家計簿を続けていくうちに培われた省エネの知識や体験を外にも発信しようと皆で思いたち、団体「省エネ普及ネット・京都」を設立して京都市内外でイベント「家庭の省エネ相談所」をはじめました。
毎年各地で15か所ほど開催して1000人程を診断して15年続けてきました。
その間、省エネアドバイザーの養成研修会を開き、今では省エネアドバイザーの認定者は90名程いて皆さん普及活動をしています。
この活動は、知識だけでなく自分の省エネ体験を相手に直接伝えて喜ばれるのが醍醐味で、止められない理由かもしれませんね。
最後に伝えたいことはありますか。
僕の人生目標は一言でいえば、スローな生活。
ゆっくりコツコツ自然に生きていくこと。
それがエコかなと・・・・“Slow is beautiful”で生きたいです。
例えば、エコドライブでは急がずゆっくり走ること。
台所で気持ちが急いでいる時は、お鍋に蓋をするのを忘れ、火は鍋からはみだしていたりする。
私達の生活は少し急ぎすぎていると思う。
そういう意味では、江戸時代の生活はのんびりゆっくりしていて、生活から出るごみも全て生活内でゆっくりとリサイクルされている。
そうしたスローライフは自然なエコって感じがします。
何事も早い事が良いのではなくて、ゆっくりが良いと言いながら、実は結構私も急いでいるね。早口だし。笑
また僕は「道草」が大好きですね。
小さいころ学校から帰ってくる時、すぐに家に帰るのでなくて田んぼや小川の土手を遠回りして歩き、いろいろな遊びをしながら帰りました。
そういう自然の中で道草が一番楽しかったし、今ものんびり遊びたいです。
でもなかなかできないから言うのだけどね・・・・。