05 京都府立桂高等学校 TAFF「地球を守る新技術の開発」研究班
No05. 小さな生物が地球を救う!~増加する屋上緑化への警鐘!~
京都府立桂京都府立桂高等学校 TAFF「地球を守る新技術の開発」研究班
都市のヒートアイランド軽減のため、高校生が在来種ノシバで屋上緑化。新技術で水使用量が3分の1に!
団体紹介
京都府立桂高等学校は、京都市西京区の、桂離宮の近くにある高校です。これまで、農業と環境を結びつけたさまざまな取組を行ってきました。
2008年度から開始したTAFF(Training in Agriculture for Future Farmers)は、文部科学省が指定した2年間の特別カリキュラムです。1グループ8名の班に分かれ、実践的研究を行ってきました。
応募取組「小さな生物が地球を救う!~増加する屋上緑化への警鐘!~」とは?
TAFFの「地球を守る新技術の開発」班は、超節水型の育苗容器「KNC(Katsura Nursery Case)」で、日本在来種のノシバを栽培する「超軽量簡易屋上緑化システム『K-NET』」を開発しました。
従来の屋上緑化や法面緑化には、外来植物が多く使われており、生態系への悪影響が懸念されています。同班は、奈良の若草山で自生種子を採種し、純国産緑化技術の開発に取り組みました。
また、若草山調査のなかで、ノシバが土中の菌(菌根菌)と共生することにより乾燥に強くなることを発見。その耐乾能力を生かすことで、K-NETの節水能力をさらに高めました。K-NET少水化テストでは、従来の屋上緑化の3分の1、セダム(乾燥に強い多肉植物)緑化の2分の1にまで、使用水量を削減できることがわかっています。
こうした研究業績は国際的にも高く評価され、2006年と2009年、「ストックホルム青少年水大賞」に日本代表として出場しました。