事業内容

推進員活躍中~ 体験したから伝えられる! 与謝野町 小山富美代さん~

●●年に一度のイベント「よさの環境みらい2025」大盛況!!

与謝野町の推進員である小山富美代さんは、よさの百年の暮らし委員会(愛称:みらいふ)の会長を努められています。「みらいふ」は、「未来」と「Life(ライフ)」を掛け合わせた造語で、与謝野町の100年先の孫やひ孫世代に豊かな自然と安全な暮らしを残すために環境問題を考える団体です。
メンバーは現在10人ちょっと。ふうせんかずらの苗を配布してグリーンカーテンを広めるなど、様々な活動をされています。

みらいふのみなさん

 

2025年3月9日の日曜日。 与謝野町の野田川わーくぱるにて「よさの環境みらい2025」が開催されました。みらいふ主催の、年に1度の環境のイベントです。
地元の工務店によるカンナくず体験、パナソニック株式会社によるソーラートレイン、射的やわなげのエコ縁日など、楽しみながら環境のことを知ってもらえるコーナーが並びます。

手回し発電で動くおもちゃでは、子どもが夢中になって発電機を回していました。リユースコーナーでは、地元の人が使わなくなった食器、家具、おもちゃ、服などを、欲しい人が無料で持って帰ることができます。大人も子どもも、欲しいものをじっくり探していました。キッチンカーも出ているので、ごはんも会場で楽しめます。

会場の様子
もってかえって~な~コーナー

 

「今までは小さな会場で開催していて、来場者が100人足らずでした。もっとたくさんの人に来ていただきたいと思い、昨年、野田川わーくぱるという広い施設を借りて子どものダンスステージを企画したところ、800人の来場者がありました。それ自体は嬉しいのですが、ステージが終わるとサーと人がいなくなってしまいました。今年は人があまり来なくてもいいので、ステージ企画をせず、環境の取り組みだけをしっかり見てもらえるようにしました。」

それでもたくさんの人に来ていただくため、抽選券を付けたチラシを小学校で配布してもらったり、メンバーが知り合いの人に声をかけたりするなど集客にも力をいれました。その結果、当日は500人ほどの来場があり、町内のお祭りのような賑わいで、多くの人に楽しんでもらうことができました。

「抽選券」の付いたイベントちらし

 

●●何でもチャレンジ、やってみる!

小山さんは、みらいふでの活動以外にも「省エネ普及ネット・京都」の省エネ診断アドバイザーもされておられます。与謝野町から京都市まで行き、京都環境フェスティバルや、区民祭りなどで省エネ診断を行うこともあります。「京都市内の1人暮らしだとこのくらい電気使っている」などがわかっておもしろいそうです。

また、おうちは有限会社小山住建という、木のよさを生かした家づくりをされている工務店を経営されています。設備は実際に使ってみないとお客さまにお勧めができないということで、自宅に太陽光発電、ペレットストーブ、内窓などを設置されています。実際に使ってみた感想を小山さんに伺いました。

「太陽光発電は、設置して8年ほどです。10人家族で電気の使用量が多いので、とても助かります。ただ雪がたくさん降ったときには、太陽光パネルに積もった雪が滑って落ちて1階の屋根の上に落ちることがあり、ドサッとすごい音がします。雪の多い地域では注意が必要かもしれませんね。
昨年はサッシ9か所分の内窓も設置しましたところ、確実に部屋が暖かくなりました。国の補助金を利用したので、とても安く取り付けることができました。」

サッシの内窓

 

●●実践!ペレットストーブ生活

ペレットストーブは設置して2年ほどだそうです。
「別荘で使われていたイタリア製の大型のものを中古で購入しました。自宅は工場の上の階なので、普通の家より広い作りになっています。20畳のリビングを暖めるのに、以前は業務用エアコンを使っていましたが、今はペレットストーブで部屋を暖めています。点火して部屋が温まるまで少し時間がかかるので、そのときだけエアコンをつけています。雰囲気もよく、炎が見えてとても癒されます。」

小山家のペレットストーブ

ペレットストーブの燃料である木質ペレットは、間伐材等の、建材として使われていない木材を細粉して粉状にしたあと,乾燥・圧縮して円柱状に固められたもの。小山さんの家では1時間で2、3キロの燃料を使うそうです。最初の頃購入していた木質ペレットの費用は1kg70円だったそうですが、今は650㎏分をまとめて安く購入しているそうです。大量のペレットの保管は、大型の計量米びつのようなシステムを職人さんが作ってくれ、それを利用しているとのこと。工務店を経営する小山さんのお家ならではです。

 

木質ペレット

  

 

残念なところもあるそうです。
「電気がないとそもそも点火できないところ。そこは薪ストーブとは違いますね。それにペレットストーブは外に煙突を出さないといけないので、設置の場所が限られています。うちは設置できる場所がキッチンしかありませんでした。」

点火の時に少し煙突から煙が出るので、近隣に家が場合は注意が必要ですが、小山さんの家は山に向かっているので、そこは問題ないとのこと。

ペレットストーブの煙突

●●実際に体験してわかることを伝える

家庭、仕事、地域の活動と垣根なく、持ち前の行動力で、明るくいろいろなことにチャレンジしておられる小山さん。これからも、実際に体験してみたことで、良かったところ、良くなかったところなどを率直にお話してくださることが信頼につながっているのだと思います。

最後に、これからやってみたいことをお聞きしました。
「ゆくゆくは、ペレットストーブの燃料の木質ペレットの製造を行ってみたいです。他にも、子どもたちと関わる活動がもっとできればいいなと思っています。」