【05】平成30年7月豪雨 京都府の被害総額は?
平成30年7月豪雨 京都府の被害総額は?
子どもたちに気候変動問題の授業をしていると、時々こんな意見が出てきます。
「地球温暖化が進んだら、北極のシロクマが困るんでしょう?」
よく勉強している子どもからこんな言葉を聞くこともあります。
「海面上昇して、ツバルの島国の人が住む場所がなくなっちゃう」
間違っていません。その通りです。
でも、それだけではないのです。
気候変動問題は、日本に住んでいる私たちにも影響がある問題なのです。
もちろん京都に住んでいる私たちにも影響があります。
ドイツのNPOジャーマンウオッチによる調査結果によると、
「2018年、台風や洪水などの気象災害の影響が一番大きかった国は日本」でした(※1)。
2018年は、西日本豪雨で大きな被害が出たほか、夏の猛暑も厳しい年でした。
「日本は、昨年(2018年)7月の西日本を中心とした豪雨で200人以上が死亡し、住宅被害も甚大だったほか、埼玉県熊谷市で日本の観測史上最高となる41.1度を記録したことなどにより指数が悪化した」とジャーマンウォッチも指摘しています。
この7月の豪雨による被害は、最終的に、統計開始以来最大の被害額(全国で約1兆4,050億円)になりました。
京都府でも、被害総額は約270憶円(農林水産関係だけでも87.9億円!)になっています(※2~4)。
気象災害が起こるのは様々な条件が重なった結果であって、災害の原因の全てが気候変動だというわけではありません。
しかし、気候変動が進めばその分だけ、 気象災害などのリスクも大きくなってしまいます。
すでに地球の平均気温は産業革命前に比べると約1℃上昇していると言われています。
できるだけ、気候変動による悪影響のリスクを小さくするため、
パリ協定の目標「できるだけ 1.5℃に抑える」を達成できるようにしたいですね。
2020年2月に京都府は「2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ」を目指すことを宣言しました。気候変動(地球温暖化)がこれ以上進行しないように、脱炭素型の京都を作っていきましょう!
【参考】
(※1)「気候リスク指数で日本ワースト、比が2位」アジア経済ニュース
https://www.nna.jp/news/show/1982959
ジャーマンウォッチホームページ(ドイツ語)
https://germanwatch.org/en/17307
(※2)「平成30年7月豪雨が統計開始以来最大の被害額に」国交省報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_001014.html
(※3)「平成30年 災害の記録」京都府
https://www.pref.kyoto.jp/kikikanri/documents/30saigainokiroku.pdf
(※4)平成30年7月豪雨から台風第24号までの各豪雨による農林水産関係被害の概要について
http://www.pref.kyoto.jp/nosei/301106puresu-kakuhou.html
(※5)「平成 30 年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」総務省消防庁
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/item/heatstroke003_houdou01.pdf
★京都府は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指しています。
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